アレクサンダーテクニークの原理 頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)について

こんにちは!フルート奏者、アレクサンダーテクニーク教師の岡本元輝です

アレクサンダーテクニークには「7つの原理」という要素があります。
※7つの原理はAT教師や関連の本によって説明の仕方、順番が若干違うことがあります。

今日は1つ目の「頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール」についてお話しします。

アレクサンダーテクニークでは「頭の動き」がめちゃくちゃ大事!というのを下の2つの記事で書きました。

アレクサンダーテクニークのレッスンで最初に教わること
頭の位置と脊椎の形と長さを知る

これらの記事は今回お話しする「頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール」に関わっているのでまだ読んでないよーって方は読んでみてください。

目次

頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)について

頭が動いて体全体がついていって〇〇する

アレクサンダーテクニークの教師養成コースでレッスンを受けるようになってから、
「頭が動いて体全体がついていって〇〇する」という呪文みたいな言葉を耳にするようになりました。

教師養成コースに入ってから一番衝撃的だったのがこの呪文みたいな言葉でした。
えっ!宗教なの??って思っちゃうぐらい。

ですが、この呪文みたいな言葉がアレクサンダーテクニークの原理の1つ、
「頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)」を意識するうえで大切でした。

では実際に「頭が動いて体全体がついていって〇〇する」を実験してみましょう!

今回の実験では「息を吸ったり、吐いたり(呼吸)」を取り上げます。

頭が動いて体全体がついていって「呼吸」する

実験をするときに「自分の体にどんな変化があったのか」をよーーく観察してみてください。

何か特別なことを観察する必要はありません。
体が動かしやすい、動かしにくいなどでも充分です!

ではさっそく「頭が動いて体全体がついていって呼吸をする」というのをやってみましょう!

ステップ1

・いつも通りに息を吸ったり、吐いたりをしてみましょう。

ステップ2

・頭を下方向にギュッとして動かないようにしながら、息を吸ったり、吐いたりしてみましょう。

体にどんな変化がありましたか??
きっと吸いにくさ、吐きにくさを感じた人がほとんどではないでしょうか。

もしこれが演奏の本番で起こっていたら、、、かなり大変だし、すごくツラいですよね。

ステップ3

・頭や首周辺のギュッとしていたのをやめて、頭(先頭車両)がずーーーっと動き続けて、それに脊椎と体全体(後続列車)がついていくと思って呼吸をしてみましょう。
※最近頭と脊椎の動きを「電車」に置き換えてイメージすることが多いです。(またイメージが変わるかも、、、)

ステップ1・2を比べて呼吸のしやすさに変化はありましたか?
体の動きの違いはありましたか?

なんか楽になった!
息が吸いやすい、吐きやすいと感じたら、大成功!!

頭が動いて体全体がついていって呼吸をすることができた証拠です!

この実験からわかること

・頭をギューっとしているときは呼吸しにくい。
・頭と脊椎が動ける状態は呼吸がしやすい。

もし体の動きや呼吸の変化の違いに気がつけなくてもあまり気にする必要はありません。
これまでとは全く違ったアプローチですし、かなーり繊細な実験なので。

僕もアレクサンダーテクニークをはじめたばかりのころは全然できなかったので、教師養成コースの先生たちのアドバイスをたくさんもらって体の動きの変化に少しずつ気がつけるようになりました。

実際にアレクサンダーテクニークのレッスンを受ける機会があれば、きっと動きの違いを体験することができます。

生まれたときから備わっているシステム

「頭が動けて体全体がついていって、、、」という発見をF.M.アレクサンダーは、
「頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)」と名付けました。

頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)は決して特別な何かではなくって、人間が生まれたときから備わっているシステムなんです。

赤ちゃんが泣いている姿を思い出してみてください。

小さい体のどこから出ているんだろうってぐらい大きな声で泣きますよね。
このとき、ほとんどの赤ちゃんは「頭が動けて体全身がついていきながら泣くこと」ができているんです。

つまり本来備わっているシステム、頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)のバランスがうまくいっている状態で赤ちゃんは泣くことができているんです。

さて私たち「大人」はどうでしょうか。

・演奏しているときに体が痛いな
・人前で演奏すると体がガチガチに緊張して思うように演奏できない
・練習したあとにものすごく疲れている
etc…

こういった経験ありませんか?

「大人」も頭と脊椎の関係性がうまくバランスが取れていたら、体全身をうまーく使って演奏やスポーツなどさまざまなことができているはずなんです。

でも、赤ちゃんのとき自然に整っていた頭と脊椎の関係性のバランスは、体の成長と便利なものばかりに囲まれた生活を過ごしていくなかでうまくバランスが取れなくなっていきました。

その結果、心身に不必要な緊張が増えて、日常生活、演奏、パフォーマンスが思うようにできなくなってしまうんです。

アレクサンダーテクニークでは、この心身の不必要な緊張を意識的にやめて、
本来持っているシステム「頭と脊椎の関係性(プリマリーコントロール)」の状態を自分で選べるように探求していきます。

アレクサンダーテクニークは、いままで頑張ってきた自分の心と体に優しくなれる、そして「自分自身の可能性が広がる」ものだと僕は思っています。

まとめ

・頭をギュッとしていると「体は動かしにくくなる」

・ギュッとするのをやめて、頭と脊椎が動ける状態だと「体は動かしやすくなる」

・頭と脊椎の関係性は「生まれたときから備わっているシステム」

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