7つの原理 アレクサンダーテクニーク

アレクサンダーテクニークの原理 方向性(ディレクション)について

こんにちは!フルート奏者、アレクサンダーテクニーク教師の岡本元輝です。

頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)がうまくバランスが取れていると体が動かしやすい状態になる、ということを前回の記事でお話ししました。

ですが、ただ体が動かしやすいだけでは「やりたい演奏やパフォーマンス」ができるようになるとは限りません。

ここで助けになるのが今日お話しするアレクサンダーテクニークの原理2つ目の「方向性(ディレクション)」です。

方向性をざっくり説明すると、、、
「自分の体をどう動かすのかを具体的に指示する」と考えてください。

今日お話しする「方向性、ディレクション」は体の構造と照らし合わせるとより理解しやすいと考えています。

方向性(ディレクション)について

ディレクション(direction)の意味

方向性っていう言葉を聞いてパッと、「こういうことね!なるほど!」って思う人はそんなにいないんじゃないかと思います。

僕もアレクサンダーテクニークを勉強しはじめたころは頭の中にハテナがたくさんあふれました。ずっとあいまいだな、よくわからないなーって思ってました。

アレクサンダーはもともと英語圏の人だし、書籍もほとんど英語で書かれています。
大体が「方向性」って訳されているんですが、英語のdirectionを調べてみると色々な意味があることがわかりました!

  • 〔2点間の〕方向、向き、方角
  • 〔2点間の〕道順(の案内)
  • 〔発展などの〕方向、傾向
  • 〔人の〕目的意識、目標
  • 管理、運営
  • 指図[命令]すること
  • 《directions》指示(書)、説明(書)、使用方法
  • 〔映画や舞台の〕監督をすること
  • 《音楽》〔楽譜に書かれた〕指示
  • 《音楽》〔オーケストラなどの〕指揮

directionにこんなにたくさんの意味があることに驚きです。
なので「方向性」という意味、言葉だけに縛られる必要はないなと改めて思いました。

この中で僕が気に入った意味は「指示する」です。

この原理を「自分の体が動かしやすくなるために指示をする」って考えてみると自分にはしっくりきました。

自分の体に意識的に指示する

僕たち人間は体を動かすとき、体を動かそうとした瞬間に脳からピピーって信号がいってから体が動きます。

歩こう!と思ってから行きたい方向に向かって歩きます。
食べよう!と思ってから食べ物を口に運び、口の中に入れて食べます。

こういった「指示」が脳から体に伝わって動くんです。

こういった普段の何気ない一つ一つの動作に、無意識レベルで脳から指示がピピーー!と体に伝わって体が動いています。

「何かをしよう・したい」と思ったときに、頭と脊椎の状態がギュッとなっているところから体を動かしはじめたらどうなるでしょうか。

おそらく体が動かしにくい状態のままを体が動くでしょう。

もしこれが演奏だったら、体がガチガチになってしまったり、思うように体が動かなくて満足のいく演奏ができない。

なんてことになります。

ここで登場するのが、頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)を意識するために役立った呪文みたいな言葉。

「頭が動いて体全体がついていって〇〇する」

これは自分の体全身が動かしやすい状態になるための「指示」なんです。

赤ちゃんのときは自然と整っていた頭と脊椎の関係性は、大人になったいま、自分自身に意識的に「頭が動いて体全体がついていって、、、」と「指示すること」で自分の体の状態を意識的にコントロールするのです。

いままで無意識に行なっていた動作を、無意識から意識的にするんです。

1つ1つの動きを明確にする

ここで楽器を構えて演奏するときの流れを考えてみたいと思います。

アレクサンダーをはじめる前

楽器を構える→息を吸う→息を吐く→音が出る

っていうのがいままでの流れ。

アレクサンダーをはじめてから

「頭が動いて体全体がついていって楽器を構える」→「頭が動いて体全体がついていって息を吸う」→「頭が、、、息を吐く」→音が出る

一つ一つの動きに「頭が動いて体全体がついていって、、、」という「指示」を自分にしてから行うことを意識的にやります。

一つ一つの動きをより意識的かつ具体的にするためにかなり時間をかけて丁寧に観察します。

最初からうまくいく必要はありません。
僕もそうでしたし。

授業で演奏するところをレッスンしてもらうとき、楽器を構えて吹こうとしたら、楽器を構えるときから「頭が動いて体全体がついていって、、、」意識できてた??指示を出せてた?と聞かれるのです。

忘れてた!!!なんてのはしょっちゅうでした。

「頭が動いて体全体が、、、」っていうのを忘れてるときの演奏ってやっぱり納得できないものなんですよね。

改めて自分の体を観察して、「頭が動いて体全体が、、、」をやってから楽器を構えて、息を吸って音を出すと全然結果は変わるんです。

ほんの少し自分の体に対する意識が変わるだけで演奏は変わるんです。

体の構造を知る大切さ

体の構造を知る大切さ

この記事の冒頭に

ただ体が動かしやすいだけでは「やりたい演奏やパフォーマンス」ができるようになるとは限りません。

方向性をざっくり説明すると、、、
「自分の体をどう動かすのかを具体的に指示する」と考えてください。

「方向性、ディレクション」は体の構造と照らし合わせるとより理解しやすいと考えています。

と書きました。

体全体が動ける状態になっていても、体の構造に合わない使い方や動きをしていたら、望むパフォーマンスはできないと僕は考えています。

このとき助けになるのが「体の構造を知ること」です。
体の構造を知ることをボディマッピングって言ったりします。

自分の認識しているボディマッピングと、本来のボディマッピングのズレを知り、アップデートすることが大切です。

腕を上げる動きを使って、ボディマッピングの認識のズレが体全身にどれぐらい影響するのかを実験したいと思います。

腕の構造を知る

ここで1つ質問があります!

みなさんは腕がどこからはじまっているか知っていますか??

下の画像を見てここが腕のはじまりだー!というところに手をおいてみましょう!!

どこからが腕だと思いましたか??

多くの人は黄色の印をつけているところ、肩関節からが「腕」だと思っています。

アレクサンダーをはじめるまえまで、僕も腕は肩からはじまっていると思っていました。

でも本当は違ったんです!

実は腕のはじまりは「鎖骨」からなんです。

それに背中側にある肩甲骨も腕を動かすときに一緒に動く仲間なんです。

下の画像を見てみましょう!

自分が思っているよりも腕は長いということと、肩甲骨も腕の仲間だということを知ってビックリでした!

このボディマッピングの認識のズレが体全身に大きな影響を与えます。

動きの違いを体験してみよう

腕のマッピングが変わると体全体、動きやすさにどんな変化があるのかを実験してみましょう!

ステップ1

普段通り腕をあげたりしましょう。


ステップ2

腕のはじまりは肩関節と思って腕をあげてみましょう。

ステップ3

腕のはじまりは鎖骨からで、肩甲骨も一緒に動いていいと思って腕をあげてみましょう。

ステップ4

頭が動いて体全体がついていって、腕のはじまりは肩関節からだと思って腕をあげてみましょう。

ステップ5

頭が動いて体全体がついていって、腕のはじまりは鎖骨からで、肩甲骨も一緒に動いていいと思って腕をあげてみましょう。

5つの違った腕のあげ方を実験しました。

どんな動きの変化がありましたか??

スムーズさ、やりにくさなどの違いはありましたか?

僕個人の感想は、肩関節から腕とおもってあげるよりも、鎖骨からはじまっていて肩甲骨も一緒に動けると思った方が断然あげやすかったです!

自分自身にこう動いて欲しいと「指示」することと、ボディマッピングの違いでこんなにも動きに影響が出るんです。

大切なのは腕をあげる前に、「頭が動いて体全体がついていって、、、」と体全身が動ける状態になるように「指示」すること。

そしてボディマッピング(骨格や筋肉の作用や場所、関節の可動域)を知ることが大切です。

最初はめんどくさく感じてしまうかもしれません。

ですが、一挙手一投足を丁寧に、そして意識的に「頭が動いて体全体がついていって、、、」と自分自身に「指示」していくことが大切なんです。

楽器を構える瞬間、音を出す瞬間、苦手なフレーズが近づいてきた瞬間にに体全身が動かない状態を自分自身が生み出し、演奏の質に関わっていたら。

あなたはそのままにしますか??

それとも変わりたいですか??

アレクサンダーテクニークは正直なところ文章で理解するよりも、レッスンを受けて実際に体験したほうが理解しやすいです!

ぼくもはじめるまで胡散臭いとか、宗教っぽいとか思ってましたけどちがいました。

自分の心と体を通してより深く向き合うキッカケになりました。

気になる!ほんとに楽になるのかな?という方はぜひ一度レッスンへいらしてください!

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© 2021 岡本元輝 音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン