7つの原理 アレクサンダーテクニーク

アレクサンダーテクニークの原理 自分の習慣を認識する

こんにちは!フルート奏者、アレクサンダーテクニーク教師の岡本元輝です。

前回の記事で自分の感覚はあてにならないということを書きました。

1〜3つめの記事をまだ読んでないよー!ってかたはぜひ読んでくださいね!
頭と脊椎の関係性
方向性(ディレクション)
自分の感覚はあてにならない

アレクサンダーテクニークの原理4つめは、自分の習慣を知ること。

自分が体をどのように動かしているのか、どのようなことをかんがえているかに気がつくことです。

今日は僕自身の習慣やくせ、取り組み方、気がついたときの気持ちなどをお話しします。

自分の習慣を認識する

習慣の意味を知る

習慣は英語でhabitと言いますが、習慣以外に「くせ」も含まれています。

日本語だと習慣とくせは違った意味合いになると思うので意味を書き出してみました。

習慣

①長い間繰り返し行われていて、そうすることが決まりのようになっている事柄。また、繰り返し行うこと。
② ならわし。しきたり。風習。慣習。
③ 〘心〙 学習により後天的に獲得され、繰り返し行われた結果、比較的固定化するに至った反応様式。
weblio辞書より 引用

くせ

ある人が無意識的ににしばしば行うちょっとした動作。 
② 普通とは異なった特徴。 
③ やわらかい物に残った曲げあと。 
④ (「そのくせ」の形で逆接句を導いて)そうでありながら。普通、人の属性についていう場合に用いられる。 「彼は寒がりだ。その-、コートは着たがらない」
⑤ きまり。習慣。 
⑥ 欠点。 
weblio辞書より 引用

なんとなーく「くせ」の方がネガティブな受け取り方をしてしまいます。

アレクサンダーテクニークを学びはじめてから、言葉の意味、受け取り方についてよく考える機会が増えました。

なんで自分の習慣を知る必要があるのか

アレクサンダーテクニークをはじめてから普段の何気ない生活、楽器演奏、考え方にたくさんの習慣・くせがあることを知りました。

レッスンを受けて初めて気がつくときもあれば、練習しているときふとした瞬間に気づくときがあります。

気がついた習慣が演奏やパフォーマンスに役立っていればいいのですが、邪魔をしている可能性もあるんです。

だからこそ自分の習慣的な体の動きや思考を知ることが大切なんです。

ですがアレクサンダーテクニークを学びはじめたばかりのころは自分だけで習慣に気がつくことができません。

そこで助けになるのがアレクサンダーテクニーク教師の存在です。

先生たちはうまくいっていないところ、悩んでいるところの体の動きやレッスン中に話している内容を観察、分析し、こうしたらうまくいくのでは?という新しいやり方(プラン)を提案してくれます。

いまこういう風に動いてたんだけど気がついた??って聞かれて「全然気がつきませんでした!!そんなことしてるんですか?」って何回もなりました。

自分の習慣を知ったうえで新しいやり方を習慣化していくのがアレクサンダーテクニークです。

フルートを構える動きに潜む習慣

僕はフルートを構えるときにいくつかの習慣がありました。

習慣に気がつくために大切なのは、自分の体の動きや考え方をただ観察することです。

フルートを構える動きを観察した結果気がついた習慣を3つほど紹介します。

楽器を構えるときに体が後ろに反る

楽器が口に来るまでの間に体が後ろに反ってしまうんです。

これは前回の「自分の感覚はあてにならない」でも書いた僕の習慣です。

なんで後ろに反る動きが習慣として身についたのかをふりかえってみるといろいろ思い当たることがあります。

僕は身長が低いので人前に立つときに堂々としなきゃ!と思って必要以上に胸を張るような姿勢を取ろうとしていました。

どうも自分を大きくみせようとがんばってみたいです。

フルートを口に当てるときに首が前に行く(迎えにいってしまう)

フルートが口元まで来るのが待てずに首を前にだしてフルートを口に当ててました。

首が前にでることで頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)はうまく機能しにくい状態になってました。

結果的に自分から体全身が動かしにくい状態を作っていたんです。

フルートを口元に当てると下顎が下がる。口の中を広くしようとする

下顎をさげる動き(口の中を広くする動き)はいつ発動しているのかを嶋村順子さんのレッスンで観察しました。

観察していくと、楽器を構えて口に当てて音を出そうとした瞬間に下顎を下げていることに気が付きました。

なんで口の中を広くして音を出そうとするようになったのか。

僕はレッスンで直接言われた記憶はあまりないのですが、雑誌やインターネットなどにいろいろなところに「口の中を広くして吹く」というアドバイスが書いてあることが多いのです。

実際口の中を広げてフルートを吹くと、音が大きく響いたような感じがするし、自分の耳に聴こえてくる音もいい感じに聴こえるんです。

だから僕もやるようになったんだと思うんです。

 ですが、僕にはあまり役に立っていないものでした。

なので下顎を下げずにただフルートを口元に当てる「新しいやり方」を「新しい習慣」にすることにしました。

新しいやり方を習慣化するときの5つのポイント

新しいやり方を習慣化するときのポイントが5つあります。
2020年8月の考えなので、これからまた変化すると思います。

ポイント1

頭と脊椎の関係性が機能している状態で取り組む」

体全身が動きやすい状態で意識的に取り組むことで、新しい習慣は体に染みつきやすいです。
頭と脊椎の関係性ってなにーって方はこちらの記事を読んでください。

ポイント2

動きのプラン、思考のプランを明確にする」
体をどこをどのように動かすのか、何を考えるのか、プランを明確にして体全身が動ける状態で取り組みます。

フルートをかまえるときのプランの例
「頭が動いて体全体がついていって、肘を曲げて、顔は左方向に向き、腕は鎖骨から動けて肩甲骨も動いていいと思いながら口元にフルートを持っていく」
※あくまで例です。

レッスンで教わったプラン、自分で思いついたプランを頭と脊椎の関係性(プライマリーコントロール)がうまく機能する状態で意識的にやります。

意識的に繰り返すことで体に新しい習慣として身についてきます。

ポイント3

「取り組む時間を決めること」
新しいやり方を習慣化するときにかなり意識的に取り組む必要があります。
あまりがむしゃらに長時間やることはあまりオススメしません。

長時間取り組むとだんだん「意識的」でなくなってくることが多いからです。

なんとかして新しいやり方を習慣化したい気持ちもあるのは重々承知していますが、意識的に取り組めなくなってきたと思ったらまた次の日に取り組みましょう。

練習時間の長さよりも、練習の質を意識しましょう。
5〜10分と時間を決めてやるのがいいかと思います。

ポイント4

「自分の体の動き、思考を観察すること」
体の動き、考えていることを観察する取り組んでいるときに自分の体を観察することはかなり重要です。
意識的に取り組んでいるときに体のどこが動いているのか、どう動かそうとしているのか、どんなことを考えているのかを観察します。
うまくいったとき、いかなかったときの違いはどこにあるのかが、観察することで自分の体の変化に気がつくことができます。

ポイント5

「前の習慣に戻りたくなったら休憩する」
プランを意識的に取り組んでいても根強く体に染み付いた前の習慣はかならず現れます。
前のやり方、感覚にたくさん戻って「イヤだーーー」って思ったらそこで一度休憩しましょう。

落ち着いたらもう一度取り組んでいるプランを思い出し、意識的に取り組むことを再開しましょう。

さいごに

一度身についた習慣・くせは自分の体に深ーく、深ーく染みついてます。

条件反射のように自動的に体が動くように訓練してあるからです。

つまり「努力」の証です。

必死に取り組んだからこそ体に染み付いたものだということを忘れないでほしいです。

なので新しい習慣にアップデートをする前にまず自分がたくさん努力したことを認めて欲しいです。

ですが一度深く身についた習慣を新しい習慣にアップデートするのはとても根気がいります。

正直焦ったり、苦しくなるときもあるし、新しい体の使い方や思考がうまくできない自分を責めてしまうときもあります。

もし演奏がいまよりうまくなる可能性が少しでもあるのなら諦めずに取り組んでほしいです。

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© 2021 岡本元輝 音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン